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卒業してから20年近く経って、5月の雨のなか母校(成城大学)へ行ってきました。
その名もホームカミングデー(文芸学部だけの)。それまでならまず行かなかったと思うのだけど、お世話になった先生の講演があるということなので珍しく、報せの手紙を受けてすぐに行くと決めていました。 到着してまずは、すっかり新しくなった校舎のツアー。真新しい校舎のやけに白い壁にびっくりし、面する古い校舎のふるぼけ加減にもまたびっくり。時間とは嘘をつかないものなのですね。 ツアーが終わっての講演は、わが芸術学科の教授、戸口幸策先生と石鍋真澄先生。戸口先生は独特のユーモアを交えながら、日本の歌はことばのリズムと音楽があまり関係性を持っていない事(イントネーションとは関係なしにメロディがつけられる)、モーツァルトのオペラの歌詞と音楽の関係について語られました。石鍋先生は、最近はまたヴェネツイア病なので、という前置きでヴェネツイアについて、原稿無しだと軽く時間を越えてしまうからだと思いますが、珍しく原稿をご用意しての講義でした。すっかり白髪が増えてはじめ誰なのか分からなかったのですが、情熱的なイタリア美術への愛はご健在で、表情豊かな語り口にすっかり魅了されました。 司会は西洋美術の千足伸行先生で、芸術の教授ばかり目立っていいのかしらと思ったけれど、とてもうれしかったのも本当です。今日、しみじみ思ったのは、芸術の教授はみんなとてもご自分の専門分野のことに情熱的でのびのびしてて(なが〜い乾杯の挨拶中、平気でビールを飲んでいるのはうちの教授だけだった)、好きなことを研究して仕事にしている幸せな人たちなんだっていうこと。幸せなひとだから、喜びを人に伝えることができるのだということ。 きっとどんなジャンルでも、好きなことを仕事にしている人は、みんな同じなんだと思うけれど、やっぱり本人が幸せなことというのは強いです。やっぱり。 18〜22歳の多感なころに、こんな授業を聞いて、こういう世界が日常だったことはとても幸せですばらしいことだったなと、思いっきり世間的に生活している今日だからこそ感じることができたのだとおもう。晩ごはんの食卓で話しながら涙が止まらなくなってしまった。 このところ、何かの答えをさがしてぐずぐずしていたけれど、私の問いは“どうしたらうまくできないものがうまくいくか”っていうことだけで、そんなものは、自分がやるしかないのだということに、ようやく気付かされた。自分で決める事だから、やりやくなければ放っておいてもいいことなんだし。 今日は行って良かったです。 恩師、という言葉がようやく分かるようになったのかもしれません。
by zizis
| 2008-05-31 23:46
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