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札幌のNioちゃんから手紙が届いた。札幌のフリーペーバーWGの記事に取り上げてもらったので、お礼にzizisのカードを贈ったのだけど、そうしたらすぐに最新号とひとつ前のWG、まだ私が見ていないものを入れて送ってくれた。こういうやりとりは楽しい。 WGブログにも書かれていたけど、私たちが出会ったのは札幌にあるはろー書店で、最新号のWG7は彼らはろー書店の特集だ。彼ら、というのは出会った頃、はろー書店はまだ現在の和田ビルにはなく、札幌の町中の路地に車を停めて店をしていて、真夏の陽射しを浴びて立っている日に焼けた背丈のある男子二人組と、色鮮やかな洋書や雑貨をNY風にディスプレイしたワゴンの組み合わせは、目映いくらいカッコよくてインパクトがあった。しばらくして店が落ち着くとJくんは故郷に帰り、そして明石さんはあれからずっと書店を続けていたのだ。 はろー書店のゆるやかで自由な雰囲気が好きで、私は仕事の前とか後とか、時間があると出かけていって本を探したりお喋りしたりしていた。ビルの二階にはユリイカという名の、個展もさせてもらったギャラリーがある。窓辺にソファが置いてあって、お客さんが誰もいないときにはゆったりそこに座って通りを眺めたり、街路樹に来る鳥たちを眺めることのできるという、理想的なギャラリーだ。そんなことを考えていたら、ふと昔の写真を見てみたくなって、写真をしまってある箱を夜中に引っ張り出してきた。どうしてこんなに整理しないのかと自分でも不思議なくらいに、ごちゃまぜになった写真とフィルムの混沌の中から探し出す。 引っ越しした東向きの部屋では、薄っぺらなカーテンは役立たずで、どうしようもなく毎日陽の昇る時刻に目が覚めてしまった。日の出のときの一瞬、光はとても強い。生まれたばかりの、歓喜にあふれ輝く光と清純な空気に誘われるようにベッドを抜け出すと、寝ぼけたままでカメラのシャッターを押した。日の出からいつもの朝になる時刻には鳩たちの群舞とおはようの歌もおわって静かになるので、いつももう一度ベッドにもどって眠った。 あれから10年。みんなすこしずつ変わっているけれど、でも札幌ともまだ繋がっているということが素直にうれしい。あまりにも帰っていないから。もうすっかり知らない街になっているのかもしれないけれど。またあの風を吸いこんで、思いっきり笑ってみたい。
by zizis
| 2008-12-07 01:31
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